品川から皇居まで建築を考えながら歩く(後編)


前編では品川駅から有章院霊廟二天門まで歩きました。(地図⑧番)
後編ではそこから皇居まで歩いていきます。

 

浅野内匠頭の終焉の地を記す石碑を見る

更に日比谷通りを新橋付近まで歩くと、先に立ち寄った泉岳寺にお墓のある浅野内匠頭の終焉(切腹)の地を記す石碑があります。

  辞世「風さそふ花よりもなほ我はまた春の名残を如何にとやせん」

    訳:風が吹いて散る花より早く人生を終えようとしている私は心残りをどうするか

 

バンコク銀行の看板

その先にあるバンコク銀行外壁の彫像が色鮮やかです。

バンコク銀行

 

市政会館・日比谷公会堂

日比谷のシンボルとも言われる建物です。

市政会館・日比谷公会堂(しせいかいかん・ひびやこうかいどう)とスクラッチタイル
1929年(年)竣工/ 重要文化財

 ※スクラッチタイルとは、タイルに細かい溝がたくさんあるタイルのこと

東西南北にある塔時計の針は、建設当時は館内の振り子時計と連動して動いていましたが、現在は電波時計によって針を動かしています。また、外壁はスクラッチタイル張りで重厚感があり美しいです。
建物に近寄ってスクラッチタイルを良く見ると、中央付近に一か所丸いあとがあります。

これは、経年劣化など何らかの原因によって生ずる可能性のあるタイルの剥落防止のため、タイルが浮いている部分に対して、タイルの表面からコンクリート躯体に至るまで径5φの穿孔をし、接着のためのエポキシ樹脂を注入し、更にピンニング(ピンを挿入)して機械的に固定したように見えます。これをアンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法といい、外壁タイルの補修方法のひとつです。

この工法について、少し技術的説明をします。
下の画像は、タイルの種類は異なりますが、タイル見本の穿孔部分にピンを挿入した状態を撮影したものです。右側の写真で解る通り、通常、ピンの頭はあらかじめタイルの色に合わせて塗装したものを使用します。

左は穿孔したタイル見本とピン、右はピンを挿入した状態

 

アンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法の施工手順は次の通りです。

・この1~4の施工手順は、横から見た断面で表しています。
・左端の黒がタイル、グレー右端がコンクリート躯体、その左に2層あるグレーはコンクリート躯体不陸直しのモルタル下地と接着モルタルです。
・白い溝2本は、そのモルタルが浮いて(剥離して)空気の層が出来てしまったことを表しています。
・オレンジ色は注入したエポキシ樹脂です。

以上、アンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法について説明しました。

日比谷公園の噴水と日比谷ミッドタウン

市政会館・日比谷公会堂から日比谷公園に入り、2018年2月竣工の日比谷ミッドタウンを見上げます。

 

日比谷ミッドタウン工事関係者を記した銘板

比谷ミッドタウンの6階屋上庭園の出入り口近くには工事関係者の名前を記した銘板が設置されています。
建物が地図に残るだけでなく、工事に尽力された人達の名前をこのように残して頂けるのは、名誉なことです。
皆さまのお知り合いがこの中にいらっしゃいますか?

 

日比谷ミッドタウン6階屋上庭園からの景色

この写真は、日比谷ミッドタウン6階屋上庭園からの景色です。

ゴール地点の皇居二重橋は目と鼻の先です。左手前が日比谷公園の木々で、左奥が皇居の木々です。

 

皇居二重橋に到着

そして、皇居二重橋に到着しました。

品川から約6.5kmを歩いて通り沿いの建築物などを見てきました。

休憩も含めて、およそ4時間の街歩きでしたが、たくさんの新たな発見がありました。

<弘>

 

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