御茶ノ水から上野まで歩く(前編)

御茶ノ水から上野まで歩きながら神社・重要文化財などを解説

今回は御茶ノ水から上野までを散策しながら歩きます。
前編では、お茶の水から秋葉原方面に少し歩いたあと、不忍池方面に向かい旧岩崎邸庭園まで、後編では、そこから上野公園までをレポートしていきます。

 

お茶の水駅から出発

JR御茶ノ水駅中央線上りホームから聖橋が見えます。この聖橋はその名の由来の通り、南のニコライ堂、北の湯島聖堂をつなぐ橋です。橋の下には神田川が流れています。
聖橋はアーチ橋で、2017年に長寿命化工事を終えたため、現在その外観は新しいコンクリートで覆われています。

聖橋(ひじりばし)
聖橋/ 1927年(昭和2年)竣工/ JR御茶ノ水駅中央線上りホームから撮影

 

教会の大聖堂「ニコライ堂」

御茶ノ水駅を出て5分程歩くとニコライ堂を観ることが出来ます。

実施設計は、鹿鳴館などを手掛けたジョサイア・コンドル氏です。
ジョサイア・コンドル氏は、明治政府に要請され、1877年(明治10年)24歳のときに単身で来日し、工部大学校(現在の東京大学工学部)建築学教授に就任しました。

当時、西洋建築を教えた学生の中には、東京駅の設計で知られる辰野金吾氏、赤坂離宮(迎賓館)を設計した片山東熊氏など、近代日本を代表する建築家がいます。ジョサイア・コンドル氏は、来日して16年後、日本人女性と結婚し、1920年(大正10年)67歳で没するまでの43年間、日本で活躍し日本を愛したイギリスの建築家です。

ニコライ堂
1891年(明治24年)竣工/ 実施設計ジョサイア・コンドル/ 重要文化財

 

東京医科歯科大学の外壁レリーフ

ニコライ堂から御茶ノ水駅方面に戻って聖橋を渡ります。
聖橋からは、東京医科歯科大学の外壁のレリーフが良く見えます。

東京医科歯科大学の外壁レリーフ

 

湯島聖堂の境内を歩く

聖橋を渡るとすぐに湯島聖堂があります。湯島聖堂は孔子と関わりがあります。

孔子は、2500年前、中国の魯の昌平郷(現山東省濟寧市)に生まれた人で、その教え「儒教」は東洋の人々に大きな影響を与えました。儒学に傾倒した徳川五代将軍綱吉は、1690年(元禄3年)この地に「湯島聖堂」を創建、孔子を祀る「大成殿」や学舎を建て、自ら「論語」の講釈を行うなど学問を奨励しました。

尚、湯島聖堂は、1923年(大正12年)関東大震災により入徳門と水屋を残して全て焼失し、入徳門と水屋は、創建時のままの木造、その他は鉄筋コンクリート造で再建したものです。

湯島聖堂
湯島聖堂 手前が入徳門、奥が水屋

 

入徳門

 

大成殿

 

孔子像

 

昌平橋からの眺め

聖橋から少し神田川の下流(秋葉原方面)に昌平橋があります。
昌平橋の真ん中に立って、神田川と万世橋と中央線高架橋を望む景色は、歴史を刻んだ建造物の美しさを感じます。

神田川と万世橋(まんせいばし)
アーチ橋/ 1930年(昭和5年)創架
JR御茶ノ水駅中央線上りホームから撮影 右側は中央線高架橋

 

神田明神に参拝

昌平橋から湯島方面に歩くとすぐに神田明神に辿り着きます。
神田祭で知られる神社です。

神田明神(かんだみょうじん)

 

湯島天神に参拝

更に歩いて湯島駅近くの湯島天神を参拝します。
総檜造りで、学問の神様として有名な神社です。

湯島天神(ゆしまてんじん)

 

洋風な建築の旧岩崎邸庭園

湯島天神の近くには旧岩崎邸庭園があります。

この庭園は1896年(明治29年)に岩崎彌太郎の長男で三菱第三代社長の久彌氏の本邸として造られました。往時は約15,000坪の敷地に20棟の建物が並んでいました。

現在は3分の1の敷地となり、現存するのは洋館・撞球室※・和館大広間の3棟です。このうち、洋館と撞球室もまたニコライ堂と同じくジョサイア・コンドル氏の設計です。
建物内を見学してみることにします。

 ※撞球室(どうきゅうしつ):ビリヤード場のこと

洋館の外観

洋館/ 1896年(明治29年)竣工/ 設計ジョサイア・コンドル/ 重要文化財 正面玄関側から見る

 

洋館内 廊下

 

洋館内 吹抜け

洋館内部吹抜け階段付近を1階から見上げる

 

洋館 バルコニー

庭園に面した洋館2階バルコニー

 

和館大広間

和館大広間/ 1896年(明治29年)/ 重要文化財 大広間から庭園を見る

 

和館大広間

書院造りの和館大広間

 

和館 外観

庭園に面した和館の縁側

 

庭園からの眺め

庭園から見た左の和館と中央の洋館と右の木陰に僅かに見える撞球室

 

撞球室

撞球室/ 1896年(明治29年)設計ジョサイア・コンドル/ 重要文化財

 

ここまで歩いてきて都心の近くにも見どころのある建築物がたくさんあると感じました。
普段乗っている電車から降りて歩いてみるのもいいかもしれません。

もうすぐ上野公園です。後編では不忍池を通り上野駅までを歩きます。

 後編に続く・・・

<弘>

 

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