世界遺産 屋久島と五島列島

久島の紀元杉 (世界遺産)

屋久島に行った。屋久島は雨の多い島だが、この日も雨だった。

バスを降りて、うっそうと茂った森の中を歩いていると、森が雨の傘となり、
霧雨にしか感じない。

そして、多くの巨木を観ながら、時に、大きな木の根っこをくぐり、
20分も歩くと、樹齢3,000年の紀元杉に出逢う。

遊歩道が紀元杉のすぐ横を通るとき、手を伸ばして紀元杉に触れた。
もうすぐこの世から消えてなくなる私と、悠久の存在であり続ける紀元杉との一期一会である。

江戸時代、屋久杉は、建築資材とするために大量に伐採された。
形の真っ直ぐなものほど建築資材に向いているため、伐採された。

しかし、樹齢3,000年の紀元杉、更には7,000年とも言われる(諸説あり)縄文杉は、
その樹形がたまたま歪んでいたために建築資材としては不適と判断され、伐採されずに、現在に至っている。
屋久杉の歴史にも、建設の影響が垣間見られる。

・五島列島の頭ケ島天主堂 (世界遺産)
 
屋久島の次は五島列島の上五島に行った。上五島には29の教会がある。
五島列島に逃れた隠れキリシタンの皆様が、1873年の禁教令廃止ののちに建てた教会群である。

始めに頭ケ島天主堂を訪ねた。教会に近づくと、祭壇に供花をし終えたのであろう信徒の主婦数名が教会から出てくるのとすれちがった。
彼等は教会に花を飾り、きれいに維持し、通い、そこでお祈りする。

彼等隠れキリシタンの子孫の皆様は、今もなおキリスト教とは異なる独特の文化を継承している。

頭ケ島天主堂は、現在、住民12名のみで維持している石造りの小さな教会である。
神父様は行事のあるときに巡回でやって来る。

・五島列島の青砂ケ浦教会 (世界遺産)
 
隠れキリシタンの皆様は、夜はキビナゴ漁をし、昼は教会建設のため男女を問わず総出で、
レンガを海岸から現場まで背負って運んだ。

教会近くの施設には、その働く信者達の写真が展示されている。彼らの表情に辛さは見えない。
信仰の為という目的がその労働を活き活きとさせているようだ。

そして、自らの労務の提供により建設費を極力抑えて完成した教会は、
現在も信徒の皆様によって支えられ、そして支えている。

この小さな彼等の教会に入ると、信者の皆様各々の決まった机の中に、
各々の聖書が整然と並べられているのを目にする。

また、大きくはないが綺麗なステンドグラスが太陽の光を通し色鮮やかに室内を照らす。
建設の歴史と地域住民の皆様の歴史は密接な関係にあり、そこを訪れることで、
精神性も含めた歴史そのものを体感することができる。

                                      (弘)

 

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